Hakuto科学機器 取扱製品紹介

レーザーアブレーションの原理

レーザーアブレーション(LA)はサンプル表面にレーザーを照射することにより照射箇所のマテリアルを擺脱する技術です。
レーザーアブレーションはナノ材料の製造、金属や誘電体フィルムのデポジット、超電導材料や金属部品の溶接、MEMSの微細加工等、多くのアプリケーションに用いられており、近年では太陽電池(c-Si)の製造工程におけるエッジ加工等でも使用されています。

レーザーアブレーションは化学分析分野でのダイナミックなアプローチの手段としても利用されます。
LAはサンプル表面に鮮やかなプラズマを発生させます。
このプラズマから放射された光は周期表中の元素の同定及び濃度分析の為に利用することができます(LIBS)。
また、LAにより発生したパーティクルをICP-MSへ導入することで、前処理等を行わずレーザー照射領域の固体試料を直接分析することが可能となります(LA-ICP-MS)。
レーザーアブレーションによるLIBSやLA-ICP-MS等の分析手法は固体試料を酸などの劇薬を用いての面倒で複雑な試料調製なしに、固体試料を直接かつ高速に分析することが可能です。
この技術はまた、環境にやさしく、作業者にも安全な化学分析を提供します。
レーザーアブレーションは複雑な非線形物理学的/化学的な以下のようなメカニズムを含みます。

  • ①試料表面にてレーザーエネルギー(光電子)の吸収(10-15秒)
  • ②最初に励起された電子から音響フォノンにエネルギーが移動する(10-12秒)
  • ③試料表面の加熱と気化(10-10~10-9秒)
  • ④サンプル表面上での高温プラズマの発生
  • ⑤高密度プラズマの膨張とレーザー照射点周辺環境への衝撃波の伝播
  • ⑥プラズマの降温とナノサイズのパーティクルの凝集、クラスタの形成
  • ⑦Phase explosion, 及び大きなパーティクルの放出(>10-6秒)
  • ⑧固体薄片の剥離

>アブレーションによる反応

レーザーパラメータ(エネルギー、波長、パルス幅)、サンプルの物理的、科学的性質だけでなく、アブレーション箇所周辺のガスも上記に概略されたメカニズムに影響を与えます。
それらはしばしば発生するプラズマの工学的、物理的特性を支配します、例えば上記①及び②のメカニズムは粒の放出やアブレーションされた物質のパーティクルサイズの粒径分布に影響を与えます。
従って、レーザーアブレーションの基礎の確実な理解に基づく適切なレーザーパラメータの選択はLIBSやLA-ICP-MSを用いて正確かつ精密な測定を行う為の重要な前提条件となります。
原稿元:http://www.appliedspectra.com/technology/laser-ablation.html

PAGE TOP